朝、愛。キャメルから、ほんのりと甘たるい匂。五月の雨と、眼球に浮く空。
扉にドアノブのついていない、入ったきり出ることのできない部屋にいた。或いは、檻の外にただ一人となったぼくは、檻の中でぎゅうぎゅうとしている人々を眺めていた。 二秒間。 眼球が裏がえり、星が見えた。いつかぼくが食べてしまった星々が、ぼくの喉を…
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