2021-01-01から1年間の記事一覧
中央線に飛び込めなかった二年間、リフレインとばかり皆は言う、悪の華、猫又、そういやアイドル、愛されたかっただけなんだって、それあと何度言えば気が済むの?
白痴の如く炭酸が作る気泡を見つめてるそういえば今日は命日僕らの命日
世界は冷え冷えとしていて満たされる事は決して叶わず、僕は温かい液体になりブランケットにくるまって世界終末論の達成を、ふたご座流星群の降り注ぐ夜を、いつしか海に還ってゆく破れかぶれの夢夢の成仏を、貴女がまたここに居てくれるような世界線への瞬…
言語不透明の世界で道標を失って僕は君を探しに横断歩道にできた水溜りを跨ごうとする
君がいない夜に青黒く滲んだ鯨が泳ぐから焼香代わりの煙草燻らせ何度目かの夢を見る
退勤後、帰り道、家にたどり着いてしまわぬように、遠回り。一日が終わり、そうして新しく始まってしまわぬように。その道すがら、貴女の事を考える。傷を付けたのか、傷を舐め合い、そうして少しだけ互いに噛み跡を付け合ったのか、今ではどうにも分からな…
絶えず、身体のどこかに痛みを抱え、その痛みは決して手放してはならないと、そう思う。
麻痺。自覚なき。
息切れ。酸素不足の寂寥。ぴかぴかとイルミネーションが孤独とは何かを照らしつづける。青椒肉絲にも飽きたから、もういい加減、死んじゃおっか。屍人が死人をなじる冬の明方に、烏が一羽死んでいた。飢えと寒さに殺されたのだとしたら、それは幸福な事だろ…
砂漠蠍の涙の悲しみたるや
彼女はまるで烏のような女の子だった、烏の羽の青の濃淡の美しさは、近くで見なければきっと分からなかっただろう。 僕は生活の音を見つけた。夕焼けと朝焼けの空隙の中に。見つけたその音は、探していた音とは似ても似つかなかった。
薬局で買った缶チューハイといい加減な感傷と食傷気味な恋心、居場所がどうにもないからさ、帰り道、夜な夜な飲み歩いては涙だって落ちなくなっちゃって、痛みが恋しい、痛みが恋しい、逃げる猫
許してほしいなーとぽつり呟き、はて、何を?
憎悪にも優しさがあるのなら、それは本当に柔らかな陽だまりのような優しさなのだろう
使い捨てのリビドー、浪費を重ね罪の意識を深めようと捥がいても、少しも苦しくなくなっちゃって、苦しくないことに苦しむ事になるなんて、決して、決して、不幸は幸福のアントニムではありません、不幸は幸福の余罪でしょう
もうずっと僕は生きてなんかいなくて死人なら死人らしく振る舞うべきだなとふと思う
罪悪過多に溶ける冬 生々しくも痛い夏
「つまりなに?」 知ったこっちゃないよ。 「あーあ、アラーム。一日が始まっちゃう」 天井がやけに遠いな、そんなことばかりを考える。あれから、毛布を一枚買った。指先が凍てつき、耳鳴り、都会の喧騒がいやに懐かしくて、カランコロンと舌ピアスを歯にぶ…
無限に圧縮された時の中ふらふらと彷徨い歩き苦しくてよれた黒シャツ
惰性で生きる事をやめるのを惰性でやめていない、月曜の昼間から酒を片手に約束の時間よりも二時間早く家を出て8キロはあるであろう道を歩いている始末、世界は、人類は、生きている方はあるのでしょうか、ええ、少なくともあなたよりは。なんだってんだ。…
ディストーション、瞬きの音、春、夕焼け、アルフォート二欠片、裸の男、ゲロの味。にわか雨、「晴れてよ」 どこまでも救われないな金魚掬い手首を泳ぐ赤涙が日々
月にも値段が付いてしまったのだから、ニセモノではない光にも値段が付いてしまったっていう話。
言葉が遠い。本が読めない。人が嫌い。みんないなくなってしまえってそれ、ただ死にたいだけ。待ち人は来ない。歩き疲れた。眠れない。朝焼けと夕焼けと胸焼け。浮腫取りに飲む野菜ジュース。炎症気味の食道や食傷気味の人生が
「愛されたい、だとか、愛していたい、だとか、一回置いといて、二人でご飯でも食べようよ」 猫が鳴く。腹が減ったのではなくて、人が怖いから。 待ち人は今日も来なかった。
夜に働き始めてから、ようやく、アイドルの尊さを噛みしめている
生きたいや死にたいだとか思える人が眩しくて苦しい
ずっと僕が居ない。 自死にも努力が必要で、僕は僕が産まれた事を酷く後悔している。 息をする為に努力が必要で、呼吸を止める為にも努力が必要で、核戦争でも起こって勝手に世界が壊れて仕舞えばいい。
文字がこっちに来なくて、淋しい。
ダンゴムシ今日も愉快に歩いては腐らないでと言いたげな雲 朝帰り、酩酊の鳥「君が好き」
仕事終わり、泥酔の果て、アイドルが立っていたステージで酒を飲もうと、ワインを一本買った。ステージにはホームレスのカップルが眠っており、折角だから、とプラスチックのカップを買って酒を飲んだ。 彼らは一ヶ月ほどそうやって暮らしつつ、家や仕事を探…