2022-01-01から1ヶ月間の記事一覧

死にゆく鯉4

閉じ込められていた。夢から醒めない。夢遊病? だったら好いけれど、きっと、そうではなさそうだし。 「試しにビンタ、してみよっか?」 赤らんだ頬に、潤んだ瞳。ここ数年、何をしなくとも、涙、溢れちゃうや。 「痛みって、食べるものなの? 飲み込むもの…

死にゆく鯉3

結局、どこにも行けなかったな。 月曜日、過ぎて火曜日、水槽のエアーポンプ音が室内に響き、空回り、生きることの及第点、試験の対策方法ばかり滔々と語り続けた先生たちはぼくらに何一つ教えてくれなかったから、燃え落ちる灰がたまりきる、その前にはここ…

手放した孤独の重さがどれほどの価値を備えていたのか気付けぬままに

死にゆく鯉2

五番街、中華街の信号の色、赤だった気がするけど。書かないとやっぱりだめだね、ぼくら、消えてなくなりそう。毛布を二枚頼む君の横顔をもう見ることはなさそうだし、大切にされていいんだからねって、ぼくが言える甲斐ないし、春になったら海に行こう、冬…

死にゆく鯉1

シトラルプラスエルの夢シトラルプラスゼットの命 コントロールできない、涙

「自分を憐れむな。自分を憐れめば、人生は終わる事なき悪夢だよ。」

アルプラゾラム、3000円が9800円になるポーカー。傷心中の冬に鳴く蝉、ゲームセンター、レトロなノイズに恋した乙女、後ろ姿ばかりを思いだす、「その貝殻に耳を当てたら、涙を流す堕天使がいたよ」罪ばかりを数え、罰を忘れて、青ざめる林檎と幽霊曲線、2…

GIFひとつで僕は晴れてしまった、君は曇って、見えなくなって、雨が降れば地面が固まるだなんて嘘、そんな嘘、嫌い、ぬかるみ、泥濘、大仰な夢、言葉は眠り目は醒めなくて、固くなってしまったピザ、好きな気がする、商いといえど、それでいいかな

死んでしまおうと海へ向かった事を笑いに変えようとしてしまう僕の弱さよ、泣けない泣けない。タクシーで帰る。高くついたな。

文字だけを、文字だけを、心から抱きしめつづけていようとおもう。

浮沈1

救われない事に救われるんじゃないかと思っている、そんな筈はない、笑えるくらいに分かりきっているけれど、やかましく騒ぎ立てる脳みそを眠らせる為に酒を飲み、破滅を志向してみるも、少し丈夫な身体が少し肥えるくらいで、翌夕頭痛と共に目を覚ます、三…