ア、秋1

花が散る夢を見ていた午前四時揺らぐ雲間の速さを知らず

 

潔癖症故に己が身削り取り君で満たした七文字を捨つ

 

 さまざま。

 シャッターの降りきった、繁華街横道の、確かな栄えの名残りを感じ、暗闇の中に寂しさはあまり見当たらず。

 梅の花が落ちていた。亡霊の花。幻視の噂。

 七文字よりも八文字の方が、どこか落ち着く日々が並んでおり、どこまでも恩知らずな己が身を呪う、等。