ポエジー

 一冊の本や、一枚のアルバム、一目で惹かれる人間等、瞬間に、雨降りの夜に燻るような価値観を燃やし尽くす炎はあり得て、僕にとってのそれが、ショーペンハウアーの哲学であったり、amazarashiの爆弾の作り方であったりしただけの事。

 

 ショーペンハウアーは「自殺について」に彼の、つまりは僕の、厭世観の凡その輪郭を書き連ねたし、それを詳細に記しあげたのが「意志と表象の世界」であり、amazarashiはどの曲が核なのだろうかと未だに悩むけれど、僕はやはり「爆弾の作り方」及び「ワンルーム叙事詩」だと思いたい。六畳間、ワンルームの惨めな生活の象徴の、その最中、爆弾を作り街へ出て全てを燃やし尽くす事だけが、僕らの救いとなり得るのだから。

 

太陽を直視できない僕らの目、光り求める罪と罰の生