春現2

 心が平面になってしまったかのようで、ひどく具合が悪い。その平面に言葉や思考が積もってくれればいいものの、見事にすり抜け、落ちてゆく。平面には無数の穴が開いていて、穴はあらゆる物を吸い込んでゆく。

 或いは。

 ぼく自身が穴から落ちつづけているのだとしたら。果てはあるのだろうか。ぼくは言葉を掴めずに、今日も落下を繰りかえす。