朝日。割れたガラス、膝を擦り剥き、手の平からは血が滲んで滴っている。

「すごくどうでもいいことなんて、やっぱり、ないよ」

「僕ら、ずっと上手に生きられないね」

「カエルが鳴くから帰ろうか」

彼女の帰りを待っている。

明日、明日から。

死に体の劣等感やラブホテルのネオン看板に晒されたあの夜も全部、全部伏線であったなら、どれだけ僕ら救われるのだろう。