春現

失われた、失われゆく感覚を、見失わないこと。書きつづけること。書きつづけている限り、見失うことはない。

ぼくが覗き込まなかった、妹らの楽しげな声が響き渡る、夏の夕暮れの窓の外を追い求めよ。

ぼくらは痛みと向き合えば、それで、投げられた石の数々には耐え忍ぶことが、きっと、できる